当然、サクラであるあなたに、
「お客さん、ちょっとこのデモに参加してこちらのパソコンを操作してほしいのですが、....。このページ捲りのボタンをマウスの左ボタンでクリックしてほしいのです。」
と言って、マウスを渡した途端にクリックしだしたあなた。それを見て、私は慌てて
「ちょちょちょっと待ってください。私がハイハイと言いますから、こっちのマシンと同時にページ捲りしてほしいんです。さて行きますよ。ハイハイハイハイ。どうです。ストレス感じますぅ?」
あなたは、横に首を振ります。当然です、実際ストレスを感じないからです。
「さて、ここまで来たので、あ、ご協力有り難うございました。え〜と、ここまで来ましたので」
と、私はVサインの手を高く上げながら続けます、
「やっと『超』ファイリングシステムの2番目の特長の説明ができます。これこそ『超』ファイリングシステムの『超』たる所以のところですが、ドキュメントを分類しないでドンドン登録する。ドキュメントは、新しい順、よく見る順に並べて一覧する。検索も、新しい順、よく見る順に並べて表示する。そして、これを高速に表示する。多くのお客様は、この分類しないという発想は、例の東大の野口悠紀雄教授の『超』整理法でお馴染みなので、あえて説明の必要は無いと思いますが、例えば、お客様は今日もたくさんのカタログをもって帰ります。勿論、明らかにいらないカタログは、捨てることになります。残ったカタログをとって置く訳ですが、イベント別に分類しますか?、メーカー別に分類しますか?、それとも製品別に分類しますか? 意を決して、例えば、メーカ別に分類したとします。ところが、デジカメなんていう商品が出てきて、しかも、アズ・イズ・オーフン・ザ・ケース・ウィズ・ジャパニーズ・カンパニーズよろしく、どの会社からも雨後の竹の子の様に同じような商品が出てくると、デジカメで分類したくなる。しかもMD付きのデジカメなんて出てくると、MDのところに分類すべきか悩んでしまう。そういえば、デジタルビデオでも、スチールが撮れるのがあるから、これもデジカメの一種かな、シャープのザウルスは?、カメラ付きのソニーのバイオは?ということで収拾がつかなくなる。そこで、『ドキュメントは、複数の属性を持っているから、分類しようとすると、このように大変苦労する。無理に分類すると、後で探す時にどこに分類したかわからなくなる。それじゃ、いっそのこと分類しないで、とにかくキーワードを付けてしまってしまおう』というのが、『超』ファイリングシステムの発想なんですね。ですから、登録用のフォームの設計をどうしようとか、分類のための、バインダだとか、キャビネットだとかを考える必要がありません。」
ここで、「超」ファイリングシステムのメインメニューに戻ります。「お客さんこのメインメニューを見てください。この大きな二つのボタン、一つが登録で、もう一つが一覧です。こんな単純なんです。買ったその日から使えるって感じがしますよね。今まで、ファイリングシステムって言うと、いやな思い出しかないという人が結構いるのですが、このファイリングシステムなら今度こそ大丈夫という感じがしてきますよね。私もその一人です。私自身がとことんファリングシステムを研究して、この「超」ファイリングシステムに納得しているから、こんな汗だくだくになっても平気でデモできるんです。納得いかなかったら、はっきり言ってやってられません。私は、ハイテク商品のデモのプロを自認してますが、悲しいかな、納得いかない商品はデモできないんです。」
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