「この加藤先生の『加藤』という名前はご存じの様に非常にポピュラーで、ドキュメントが10万ページも溜まってくると、『加藤』だけで検索すると、サムネール一覧に五万と候補が現れてしまいます。最初のうち『特許事務所』などで絞り込みをしていたのですが、そのうち、はたと気が付きました。『加藤』だけで検索しても、加藤先生の名刺は、よく連絡し合っているので、必ず一覧の上の方にいたのです。つまり、絞り込み検索などをせずにすぐに加藤先生の名刺にたどり着くことができたのです。ずぼらな検索でも、よく見る順に並んでいるので素早く目的のドキュメントに辿りつけるという訳です。」
特許という言葉でお客さんの注意をひいていたくせに、内容が特許と全然関係ないので、お客さまが気づかないうちに素早く話題をかえます。
「さて、これは、来週の水曜日のノー残業デーに行く飲み会の会場の地図です。従来、こういうものはファイリングシステムに登録すると、普通は、部長の大目玉を食らうか、あるいは、それもバレないくらいファイリングシステムが気休め的になっているかのいずれかでした。従来のファイリング専用機は、100年たってもデータが消えない、というより、100年掛かってもデータが消せない光ディスクに記録して、『光ファリングシステム』と銘を打って販売していた訳です。だから飲み会の会場の地図をファリングする訳にはいかなかったのです。『超』ファイリングシステムは発想が全く逆です。ドキュメントに寿命が付けられるのです。しかも、アナログ的に、途中で解像度を落として、情報量を減らし、そして最後には捨てる、というような指定ができるのです。勿論、解像度を落としたまま、永久に保存することもできます。こういう指定ができるから、気楽にファイリングしておける。分類しないから、悩まずにファイリングしておける。データが小さいからコストを気にせずのファイリングしておける。だから、データが溜まって本当に使えるファイリングシステムになる。というのが『超』ファイリングシステムです。」
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