「それはこのADF」
と言いながら、スキャナの上に載っているADF、つまりオートマチック・ドキュメント・フィーダーを指差し、
「のサポートの部分です。実は、スキャナメーカ提供のメニューでも、ADFのサポートはあるのですが、この機能を使用して、連続でドキュメントをスキャンすると、ウィンドウズのインストールされているハードディスクにテンポラリのファイルを作ってしまいます。しかも、連続スキャンのすべてのページのテンポラリファイルを、えらく困ったことに、圧縮しないか、低い圧縮率のでかいテンポラリファイルを作ってしまいます。数ページ連続取り込みするだけでしたらまだあまり問題がないのですけども、数百ページも連続で取り込みすると、山盛りテンポラリのファイルが発生してしまって、ウィンドウズのインストールされているディスクつまり、システムディスクの空き容量が足らなくなるという障害が発生します。これが、素直に『ディスクフルのエラー』になってくれると、まだたちが良いのですが、そうはならないところが問題なんです。つまり、ウィンドウズの仮想記憶に障害が出て、そこでTWAINのドライバがコケたりすると、もう目も当てられません。このテンポラリのファイルが消去されずに残ってしまい、以後、リセットしても、『超』ファイリングシステムに限らず、いろいろなアプリケーションで、動作がなんとなく不安定になってしまうんです。しかも、この時のエラーメッセージは、ディスクフルではありません。厄介ですねー。サピエンスのオリジナルメニューつまり『標準スキャナ入力』で、テンポラリファイルを使用しない様にして、2000枚連続スキャンしても、データを保存するディスクがいっぱいにならない限り、掛け値なしに2000枚連続で取り込むことができるのです。ま、ADFに紙をくべ続けることになりますが。。。よくファイリングシステムのスペックに『何百枚連続スキャン可能』なんていう能書きがあるのですが、大抵、、『システムの構成によって制限されます。』なん言う注意書があって、実際、スキャンしようとすると、やたらシステムディスクに空きが必要だったりするわけです。その点『超』ファイリングシステムは、安心です。サピエンスはこういうところまで細心の注意を払っています。」
しばらく何か思い出すような顔をして、
「おっと、細心の注意で思い出しました。話がちょっともとに戻るのですが、えーと」
と言って、もう、とあるドキュメントが表示されました、
「これでいいや、いいですかお客さん、カーソルの位置をよーく見ていてください。この倍率で、ほとんど問題無く文章が読めますよね。ところが、例えば、えーと、この『稟議』という文字が画数が多くてちょっと見にくいですよね。。そこで、マウスを右クリックして、もう少し大きく表示します。」
という間に一回り大きくなって
「気づいたかたいらしゃるでしょうか、そうなんです。倍率を変更するさい、マウスカーソルの位置を中心に拡大縮小するんです。ご存知の方も多いと思いますが、CADなどでは、拡大縮小の指定をすると、カーソルで指定した位置が大抵、画面の中心にくることが多いのです。CADの場合は図形ですので、すぐにどこに移動したかが分かるので問題がないのですが、新聞の切り抜きとか特許公報等のような文章の場合、いま読んでいる所が、画面というかウィンドウの中央に移動すると、結構、読んでいる場所を見失ってしまうのです。『超』ファイリングシステムなら大丈夫です。ね、細心の注意を払っているでしょ。」
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