昭和59年1月
早稲田大学理工学研究科(電子通信学科)の有志と共同でザイログ社のマイクロプロセッサZ80を複数個使用したマルチマイクロプロセッサシステムの開発に着手する。マルチプロセッサのコントロールにリアルタイムマルチタスクOSであるOS−9を使用し、複数のウィンドウで、また、複数の端末で、CP/Mのアプリケーションの利用を実現した。仕事をしていないプロセッサを自動的に探しだし、複数のアプリケーションをパイプラインでむすぶ処理も実現した。
昭和59年9月
上記マルチプロセッサシステムが、富士通半導体事業部に高く評価され、この成果を富士通株式会社半導体事業部に一括で販売することになり、そのための法人組織として急遽に資本金225万円で会社を設立し、蓮池曜が社長に就任する。
昭和60年2月
このマルチプロッセサシステムが日経バイト誌の特集記事、インターフェース誌他に評価記事が掲載され高い評価を受ける。また、この時期に、この技術を富士通株式会社半導体事業部に販売する。
昭和61年1月
画像用デュアルポートメモリの出現(シーズ)、コンパクトディスクの台頭(ニーズ)に着目し、将来、パソコンレベルでフルカラーデジタル画像を扱う需要が急増することを予想。フルカラーデジタル画像のエディットシステム、さらには、オーサリングシステムをパソコンレベルで実現することを計画し、開発に着手する。
昭和61年8月
フィリップス、ソニー、松下電器産業がCDI(コンパクトデスクインタラクティブ)用基本ソフトウェアとして採用したOS9/68000のパーソナルコンピュータ用アドオンCPUボードのOEM供給を開始する。
昭和62年2月
NEC製PC9801用1670万色表示フルカラーフレームメモリ「SuperFrame(スーパーフレーム)」を出荷開始する。「SuperFrame」は、特に対話型システムに適したアーキテクチャを採用し、コンピュータグラフィックス界、リモートセンシング界、画像データベース界等に大きな衝撃を与える。このスーパーフレームは、パソコンの画面にスーパーインポーズするタイプのフレームバッファで、世界的にはじめてのものであった。
昭和62年7月
オーサリングシステム構築の第一歩として、
SuperFrame用フルカラーペイント&デザインシミュレーションソフト「SuperTableau(スーパータブロー)」を出荷開始する。
昭和63年9月
パソコンによる本格的業務用フルカラー・トータル・デザインシステム「
SuperTableau PREMIUM(スーパータブロープレミアム)」を出荷開始する。
平成元年3月
パソコンによるCAD/DTP市場向けにハイレゾリューション・ディスプレイ・インターフェースカード「
SuperLattice(スーパーラティス)」を出荷開始する。以後、コンピュータグラフィックスとCADとの融合を積極的に押し進めることとなる。
平成3年5月
日本語 MS-Windows3.0を高速、ハイレゾリューション表示する「SuperLattice2(スーパーラティス2)」を出荷開始する。日本のパソコン市場におけるハイレゾリューション・ディスプレイ・ボード市場の形成に先鞭をつける。この製品を実現するにあたり、128ビットの2次元処理のエンジンを設計し、製造を富士通に委託した。
平成5年3月
画像処理ソフトウェア「 SuperFilters(スーパーフィルターズ)」を出荷開始する。「SuperFilters」は、パソコン用2次元デザインシステムの業界標準としての地位を獲得した「SuperTableau」、「SuperTableau
PREMIUM」シリーズのプラグイン・アクセサリー形式のソフトウェアで、これにより、一層多彩なグラフィックデザイン環境を提供することとなる。
平成5年5月
スーパーステレオグラム法による立体視画像作品を次々発表する。作品をディズニージグゾーパズルで有名なテンヨー、出版社大手小学館、アメリカ立体視画像の元祖エヌイーシング広告用として、ホンダ等にライセンス。特に小学館の作品集は、大ヒットする。
平成5年7月
パソコン用高画質、高性能フルカラー・ビデオ入出力ボード「
SuperVideo(スーパービデオ)」を出荷開始する。
これにより、コンピュータ・グラフィックス・システムの専門メーカーとしてのサピエンスは、さらに、ビデオ画像の世界をも取り込んで多様なシステム構築を目指すこととなる。
平成5年9月
MS-Windows 3.1用GUIアクセラレータ・ボード「SuperCube(スーパーキューブ)」を出荷開始する。「SuperCube」は、「SuperLattice」シリーズ以来、培ってきたWindowsに関するノウハウ及びサピエンスの主業務であるコンピュータ・グラフィックに関するノウハウとを結集して作り上げたアクセラレータボードで、高解像度、高速処理はもちろんのこと、ビデオ出力、スキャナ入力のインターフェースなどを装備した他社にない独自性を発揮したサピエンスならではの製品である。
平成5年12月
当社が培ってきたコンピュータグラフィックスの技術が活かせないものかと考え、11000画素x16000画素程度の大画像になる新聞紙面をパソコンのディスプレイ上でビューイングする技術の研究に着手する。
平成6年1月
「SuperTableau PREMIUM」の上位版として、業務用ハイレゾ・フルカラー・トータルデザインシステム「SuperTableau
PREMIUM32(スーパータブロープレミアム32)」とハイレゾ・フルカラーフレームメモリ「SuperFrame32(スーパーフレーム32)」を出荷開始する。
平成6年11月
新聞紙面のような大画像のビューイング用ハードウェア・ソフトウェアの第1次試作を完成(NEC製PC9800/9821シリーズ対応版)する。
平成6年12月
コンテンツを保護する暗号化技術の研究に着手する。
平成7年2月
大画像のビューイング機能およびコンテンツ保護のための暗号化機能を実現するハードウェア・ソフトウェアの試作を完成(IBM PC仕様)する。
平成7年4月
米国の放送技術のベンチャー企業ウェイブフォア社と共同で、アナログテレビ放送でデジタルデータを送信してパソコン画面で新聞紙面をそのままの形で読む電子新聞の実験放送を行う。また、ラスベガスで行われたNABにて、同社と共同で出展する。
平成7年12月
デジタル衛星による新聞の紙面放送の研究開発が郵政省の通信・放送機構の平成
7年度先進技型術研究開発助成金の助成対象事業に選定される。
平成8年5月
日本サテライトシステムズ(JSAT;民間衛星保有会社)と合弁で、衛星データ放送局を事業化するために株式会社スペースインク企画を設立する。
平成8年9月
デジタル衛星による新聞の紙面放送の研究開発が郵政省の通信・放送機構の平成8年度先進技術型研究開発助成金の助成対象事業に選定される。
平成8年10月
衛星デジタルテレビ放送のパーフェクTVのインフラを使用したデータ放送用の受信ボードの第一試作が完了。この受信ボードを利用して、パーフェクTVの番組情報を受信して、パーフェクTVのラジオテレビ欄をHTMLで自動的に生成するソフトを作成。
平成9年1月
新聞紙面の放送サービスの実用化に向けた研究開発の中で培った技術を応用して、新規性、独創性に富むネットワーク対応の電子ファイリングシステム「
『超』ファイリングシステム」を完成、販売を開始する。超高速表示、超高画質表示、超高圧縮の実現と、閲覧頻度と登録日時で重要度を判定する学習機能付検索エンジンの採用とドキュメントを分類せずに一元的に管理するファイリング思想は、各方面で高く評価される。
平成9年4月
パーフェクTVの協力を得て著作権処理を完了し、パーフェクTVのラジオテレビ欄をインターネットを使用して公開。/EPG/。
平成9年8月
デジタル衛星による新聞の紙面放送の研究開発が、3年連続して、通信・放送機構の先進技術型研究開発助成金の助成交付事業に選ばれる。
平成9年10月
「 『超』ファイリングシステム」が、財団法人ソフトウェア情報センター主催のソフトウェア・プロダクト・オブ・ザイヤー97(平岩賞)を受賞。最も難関のビジネス分野で唯一入選した。この平岩賞は、過去にジャストシステムの一太郎やマイクロソフトウィンドウズ等も受賞している権威ある賞である。
平成10年5月
平成5年12月開発に着手して以来培ってきた新聞紙面の放送サービスに関する技術をベースに「
SKY PerfecPC!*」上で1日24時間、1Mbpsの高速で、データ配信する放送サービスを開始。放送サービスの運用主体は関連会社の株式会社スペースインク企画。
* SKY PerfecPC!はSKY PerfecTV!と同じ通信衛星JC−SAT3号を利用しパソコンデータを高速(最大6Mbps)で配信するデータ放送サービスです。
平成9年12月
ノートパソコンに、基本となる部品顔データなどを標準装備、簡単な操作性で導入即稼動が可能な機動力抜群のポータブルモンタージュシステムを開発。目撃証言をもとに現場で、短時間で手軽にモンタージュを作成できる本格的な事件捜査支援システムとして、警視庁に導入される。
平成10年7月
衛星からの高速データ転送(最大6M bps)を確実かつなめらかに受信する「SKY
PerfecPC!」データ受信ボード「それいけ!空援隊」を、高機能型と低価格型の2種類を同時に発売開始した。
平成10年9月
英語版「超」ファイリングシステムの出荷開始。
平成11年3月
鑑識課刑事事件専用のデータベースシステムを開発、警視庁に納品する。鑑識課刑事件情報の共有化に威力を発揮し、好評を博す。
平成11年3月
文部省の教育情報通信ネットワーク用IPマルチキャスト受信ハードウェアのライセンス供与、ウィンドウズ95、NT用ドライバソフトウェアのライセンス供与。
平成11年5月
衛星インターネットメガウェーブ(NTTサテライトコミュニケーションズ)用受信システムを商品化。
平成11年11月
衛星インターネット回線混雑度モニタリング装置をNTTサテライトコミュニケーションより受注及び納品。
平成11年12月
放送・通信機構殿向けインテリジェントコンテント放送システム用DLLの受注及び納品。
平成11年12月
サピエンスが2年前より構想していた、コンテントプロバイダの日々の作業が少なくて楽なIPマルチキャストファイル配信システム(コンシューマ向け)がNTTサテライトコミュニケーションズに認められ、コンピュータ廻りのシステム全体を受注。
平成12年2月
上記IPマルチキャストファイル配信システムのアルファ版納品、品川アップリンクセンターに設置。実験電波の送出。
平成12年3月
上記IPマルチキャストファイル配信システムのベータ版納品。
平成13年3月
産経新聞社と業務提携。インターネット上で電子新聞を配達する有料サービス「新聞まるごと“電子配達”」の全システムを構築し、産経新聞社が、NEWSVUEブランドで、サービスを開始。
平成14年4月
日刊スポーツ印刷社、繊研新聞社と提携。日刊スポーツ印刷社の製作システムとサピエンスのシステムをオンライン接続し、繊研新聞のCD−ROMによる電子縮刷版製作。出荷開始。
平成15年5月
ビューア不要のWEBパブリッシングシステム(サービス名称:プラグインフリー・ウェブリッシング・サービス)の開発完了。新聞、雑誌、カタログなど紙媒体のコンテンツをWEB展開するサービス事業立ち上げ開始。
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