1995年冬−北八ヶ岳逍遥
1995年3月18日(土)〜19日(日)
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 何年か前、冬のしらびそ小屋に泊ったときに、夜中月明かりで赤く 焼けて茜に染まる天狗岳東壁を見たことがありました。 その茜に染まる天狗岳東壁をもう一度見たくて、月齢を計算しながら、 仕事の隙間を見つけ、再びしらびそ小屋へ行って来ました。

第1日目
林道の橋(1200)→2番目の橋(1220)→しらびそ小屋(1325)
 今回は前もって電話を入れておいたので、海ノ口まで迎えにきてもらって、 稲子湯裏の登山口へ。ここからしらびそ小屋へは、ゆっくり歩いても 2時間くらいの距離です。雪の感触を踏みしめながら、樹林の中を歩くと、 ぽっかり空のひらけたミドリ池に到着です。月の光が弱くて、 赤く染まりはしませんが、それでもずっと山を見ていました。
第2日目
しらびそ小屋(0630)→本沢温泉(0730-50)→夏沢峠(0850-0900) →根石山荘(0940-45)→天狗岳(1025-45)→黒百合平(11125-45) →渋ノ湯(1325)→辰渋ノ湯(1350)
 朝、快晴。薄暗いうちに小屋を抜け出し、ミドリ池の前で三脚を構えて、 写真撮影です。月光ではないけれど、燃えるような茜に染まる天狗岳東壁は 素晴らしいの一言でした。
茜に染まる天狗岳東壁(1) 茜に染まる天狗岳東壁(2) 茜に染まる天狗岳東壁(3) 茜に染まる天狗岳東壁(4)
雪の中のしらびそ小屋
 しらびそ小屋からは、本沢温泉を経由して、夏沢峠へ。稜線を天狗岳に 戻って、黒百合平・渋ノ湯が今日の行程です。本沢温泉からの道は、 人影が少なく、迷ったりしながら、トレースをわけて夏沢峠へ。 途中途中で見える、雪の硫黄岳火口壁には圧倒されます。強風の中、 風を避けて根石山荘の物陰で休憩した後は、一息で天狗岳に到着しました。
天狗岳東壁が近くなる 夏沢峠への登りから見た硫黄岳火口壁 根石岳付近 硫黄岳と赤岳・阿弥陀岳
荒々しい硫黄岳火口壁 硫黄岳への登山道 天狗岳山頂直下
 たどり着いた天狗岳山頂も、快晴の好天気のおかげで、絶好の展望台に なっています。北八ツの向うには北アルプスの稜線、「鼻」の向うには 先日行った浅間山も見えています。展望を楽しみながら、天狗ノ奥庭へ降りて 振り返ると、天狗のタルミの上に飛行機雲がかかろうとしていました。
天狗岳から見た北八ツの眺め 西天狗岳を見る 天狗の「鼻」 黒百合平からの天狗岳双耳峰
 
 今日は時間もあるので、渋ノ湯を過ぎて渋辰ノ湯まで歩き、 のんびりと何種類もの温泉に入って、帰って来ました。計算した 通りには、満月に輝く天狗岳東壁を見ることは出来なかったけれど、 今回の朝陽に染まった天狗岳東壁も十分素晴らしいものでした。 こんな風景に出会えるのだから、山歩きっていいものです。

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制作:加藤 輝男 2000年05月11日
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