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【導入事例】


株式会社日刊現代  様

ご使用中のパッケージ
「超」ファイリングシステム9000 エンタープライズ版 1セット
「超」ファイリングシステム9000 ノート版 1セット
サピエンスドキュメントサーバー 100クライアント 1セット
「決め手は、今まで作ってきたシステムとの連動がURLで簡単にできるところですね。それに速度も速いし」
インタビュー方式でご紹介します。

 3人の受付嬢にGUESTと書かれたカードを返却して、銀座資生堂の本社を出ると、左向かいのビルに北海道新聞東京支社のビルがある。もちろん1階は、イタリアの高級ブランドの店舗である。「何で、銀座に新聞社が」なんて思うかもしれないが、それは愚問だそうである。遙か昔、新聞社と言えば、銀座だったのである。それだけ、新聞業界は歴史があるということである。裏を返せば、新聞業界は、新規参入が難しい業界であるといえる。

 だから、いまからたった四半世紀前に「新聞業界になぐり込みをかけるぞ〜」と、講談社を飛び出した有志たちが「日刊ゲンダイ」を旗揚げしたとき、その前途を危ぶんだ人は多かったとか。
 ところが、殆どの人の思惑がはずれて、日刊ゲンダイは成功をおさめた。(他紙の)輪転機の空いている昼間の時間に印刷し、東京、大阪、名古屋の電車通勤の人たちをターゲットにするという柔軟なロジスティックス上のアイデアと、大手新聞にはできない、雑誌的なコンテンツによって、日刊ゲンダイは見る見るうちに成功をおさめた。ちなみに、株式会社日刊現代は、雑誌協会に加盟する会社である。

 その日刊ゲンダイを発行する株式会社日刊現代は、全社的に「超」ファイリングシステムとサピエンスドキュメントサーバを導入している。この選択も、日刊ゲンダイを成功させた柔軟性と共通点があるのではないだろうか。今日は、その辺をさぐれたらと考えつつ取材をすすめたい。



−−−勝冶様、「超」ファイリングシステムを導入されたそもそものきっかけはなんだったのですか?

勝冶様)サピエンスとJSATの合弁会社で、スペースインクっていう会社があるんです。JSATはCS放送の「パーフェクTV!」の母体だと思ってください。その会社がCSの回線を使って、パソコン向けに、うちの新聞を配信したいって言ってきたんですよ。阪神大震災のあとだったと思うなぁ。デモの時の画面表示がすごくきれいだったのが印象に残った。それに、衛星から新聞が送られてくるって、ちょっとワクワクしません? それでやってみるか、と。それがサピエンスとのつきあいの始まりです。「超」ファイリングシステムとどうつながるのかって? ええ、それには聞くも涙のファイリング地獄があったんですよ。話長くなるんで、お茶でも。


−−−発行した新聞をファイリングされていたんですよね?

サピエンスドキュメントサーバーで日刊ゲンダイの紙面を閲覧しているところ


勝冶様)そう、T社のファイリングシステムで。新聞紙面をスキャナで取り込んで、光ファイルに保存、そこでつけたキーワードで検索するって奴。これ、利用者、管理者の両方から評判がよくなかったんだな。キーワードをつける作業は大変で、そのくせ検索するときはうまくヒットしなかったりして。諸悪の根源は「キーワード」なんですよね。それで、記事全文を検索するデータベースを作った。そこで得た日付や面数の情報から、改めて光ディスクを検索するようにしたんです。これで不満の半分ぐらいは解消した。ただ相変わらず光ディスクはT社のハード上じゃないと動かないし、スキャンニングの手間もかかる。なんとか自分の机の上の端末から自由に見させる方法はないかな、と考えていたんです。

−−−そこに、衛星新聞の話があったんですね。

勝冶様)まるで運命の糸でつながってたみたいに(笑)。ちょうどその時期に、編集システムから輪転機の手前の降版システムまで、全部デジタル化する作業が進んでいたんです。そこでこいつをスペースインクまでオンライン化して、放送用のデータとして提供するようにした。さらにそのデータを返してもらってファイリングすれば、紙面データベースのもとデータになる。で、衛星新聞を読むやり方でデータベースにアクセスすれば、T社のシステムとはサヨナラできるぞっ、と。

−−−「超」ファイリングシステムをどんな使い方してますか。

勝冶様)ごく当たり前の使い方ですね。個人的には、プリントキャプチャ機能を使ってホームページを「スクラップ」したりしてますけどね。これは便利ですよ、リンク情報なんか全然気にしないで、見たまま保存できますから。でもそれより、うちの社の場合はドキュメントサーバーが中心かな。先ほど話した、記事の全文検索のシステム(兼松コンピューターシステム製)で記事を探します。みつかった記事のこのボタンを押すと、今度は、ドキュメントサーバーに自動的に検索にいく。そして、晴れてその日のゲンダイがディスプレイに表示されるわけです。(連携の様子がこちらでご覧いただけます。) 兼松コンピューターシステムとサピエンスは、ロータスノーツドミノとの連動で協業はしているらしいけど、この件では全然関係ないの。なのに、まるでひとつの会社が作ったソフトのようにシームレスに操作できてしまうでしょう。ひとつの巨大なシステムより、こうやっていろんなソフトをコーディネートして目的を達成できた時は、「やった!」という気がして、気分がいいよね。それにこれには、僕の作ったソフトも参加してるしね。NECの新聞製作システムから出した記事の全文テキストを、このデータベースに渡す前処理をさせてるだけだから、ソフトと呼ぶのは大げさだけど(笑)。

−−−えっ、勝冶様は、システムの方なんですか?

勝冶様)いや、僕は、整理っていって、新聞のレイアウトをするのが本来の仕事。大学出たてのころは、あるスポーツ新聞社で野球記者をやってました。うちは小さい新聞社だし「百年の計」なんてないから(笑)、システム関係はすごく遅れてたんです。 ただ、うちの新聞を製作している日刊スポーツ印刷は省力化や効率化のニーズに合ってたから、システム化には早くから取り組んでた。で、オンライン入稿の要請があった時、自宅にパソコン持ってる奴ということで、その窓口にされてしまった。14〜15年前くらいかな。その後、さっき話したファイリングシステムが二進も三進もいかなくなったとき、「あいつに何とかさせよう」と思い出したエラい人がいたんだ。で、仕方なく兼任してるんです。 もっとも基幹のところは、その日刊スポーツ印刷社が面倒みてくれてるんだけどね。 ただ、僕が兼任していることが今回の件では、うまく作用したかもしれない。 というのは、新聞紙面を衛星で配信するにしても、紙面データベースを輪転機を回す直前のデータから作り出すにしても、新聞を印刷するためのデータが、どういうレベルでどこに存在しているか、把握しやすかったからね。だから早い決断ができた。紙面を衛星で配るのも日本で最初だし、編集機の中のデータを表示するシステムはあっても、輪転機にかける直前のイメージデータを表示するデータベースはいままで無かったと思うよ。まるで最先端を走ってる。周回遅れじゃないか、って気もするけど(笑)。

−−−サピエンスのシステムの採用の理由は?

勝冶様)僕は、サピエンスがグラフィックのソフトを作っている時から知っていたから、品質については全然心配していなかった。で、決め手は、今まで作ってきたシステムとの連動がURLで簡単にできるところですね。それに速度も速いし。今回150ギガのサーバーもサピエンスから導入したけど、次に1テラくらいのサーバーをお願いするのが楽しみですよ。

−−−本日はどうも有り難うございました。すばらしい、お客さま紹介が書けそうです。
勝冶様)ほら、そこのむこう向いて椅子に座っている人が、オウム事件の時よくテレビに出てた二木だから、おがんでいったら。あ、お賽銭はあげなくてもいいよ。


 かつて新聞記者だった人が、システムの監督をし、決定を次々とやっている。しかも、ちゃんと理解してである。これは驚きである。たいていの新聞社には、こういう人事はないであろう。この辺に、株式会社日刊現代の柔軟性というか、ベンチャー魂をみたような気がした。殆どのシステム導入の担当者は、「大手の製品を導入しないと、トラブルがあったとき責任問題になる」という保身の術を身につけているのに対し、勝冶氏は、そのような保身術のみじんも感じられなかった。大変魅力的な人物である。そのうえ面白い。このような人物に出会えたサピエンスという会社は幸せなのかもしれない。
 この話をサピエンスの社長にすると、なにを思ったのか、「勝冶さんには、築地の美味しい寿司を何回もごちそうになっているけれど、考えてみると、いちども、手土産をもっていったことがないなぁ」という次元の低い話をしだした。取材の依頼主のサピエンスは幸せを通り越して、ノーテンキな会社である。


【ユーザー様 情報】
株式会社 日刊現代
東京都中央区築地3−5−4
ホームページ: “ゲンダイネット” http://gendai.net/


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